〜 処理能力と消費電力のトレードオフ 〜
CPUのアーキテクチャはインテル互換(IA)が標準になっています。一方で、高クロック化の代償として消費電力の増大に直面しています。24時間365日稼働のサーバ用途においては、所定の性能のほかにエネルギー効率が重視されるようになってきました。
ムーアの法則に代わりギルダーの法則が注目されるようになり、徐々にネットワーク帯域がバス速度へと近づくなかで、ネットワーク技術に依存したグリッド・コンピューティングの採用が現実味を帯びてきました。おびたたしい数のコンピュータを束ね、必要な時に必要なだけCPU資源を割り当てるオートノミック(自律)コンピューティングは、利用者にとって計算能力と消費電力のムダを省く、理想的なコンピュータといえます。
これからのCPUは、高クロック化だけでなく、64ビット化、マルチコア化により低消費電力を実現する、最適設計が主流になります。この分野のCPUメーカーとして科学技術計算用のハイパフォーマンス市場を切り開いたAMD日本法人、およびマザーボードとサーバ製品を供給するRioWorks社から講師をお招きし、現在のハイパフォーマンスサーバの最新動向と事例についてご紹介します。
SIベンダーにとってハードウェアの提案は将来必要となる最大性能ではなく、今後はスケーラビリティと低消費電力を両立する柔軟な提案が求められます。県内SI企業が顧客満足度を高めるきっかけとして、業務用途の高性能サーバーを主に取り扱う技術者にご参加をおすすめします。